来週2月17日 ハーン「怪談」から「お貞の話」
【あらすじ】 S:「山の魂」は昭和30(1955)年の作品。主人公の名前は隆吉。山で生まれて山のこと木のことをよく知っている自然児。「金時みたいな若者」とあるから山の子。金太郎は、山姥に育てられた、真っ赤な顔をして、のちに源頼光の家来となる。山の人…
【空間と聴覚】 S:電話が掛かってきても、情報の切れ端しか伝わってこない感じがする。会話も切れ端だし。 N:何か色々なペアの会話が同時に進んでいるけれど、席が分かりにくかったりする。 S:何がどこにあるのかさっぱり分からない。 K:バーのカウンターっ…
【変な語り方】 S:年を取っていようが若かろうが結婚しようと思えば結婚相手なんだ、というようなアナーキーさが深沢七郎にはある。 S:ラブミー牧場や、「生まれることは屁と同じ」とか、知性とか理性とか区別をしない人なんだよね。『楢山節考』は、そうい…
20161202読書会テープ 【広島原爆文化圏】 N『世界の片隅で』の観客は、『君の名は』のようなオタク系とは違っていて、より政治的・現実的な関心があるひとたち。 Sご当地アニメになるの? N呉の地名はよく出てくる。 Sそういうとき『はだしのゲン』は出てこ…
20161209読書会テープ 【家族構成】 Sモリオとモリコの母は一人で働いており、父はいない。 Fおばあちゃんはモリオの本当のおばあちゃんなのでは。 Yそちらに行かせまいとして、お母さんが漫画を買って与えた。 S父の側と母の側で引っ張り合いになった。 F12…
今村夏子「あひる」いかがですか。 単行本が書肆侃侃房 (2016/11/18)から1404円で出ています。あるいは「食べるのがおそい」の創刊号に載っています。
28日13:00から 課題図書募集中
11月22日 お燈明の姉妹 11月18日 こちらあみ子 11月15日 サロメの十字架(深沢七郎) 11月8日 河童 11月1日 山の魂(三島由紀夫) 10月25日 頭文字
サロメの十字架、お燈明の姉妹、溜息が出るほどいいです。姉妹の髪があまりに美しく豊かなので5,6人も居るように見えるというのが面白いです。
市内のカフェで、日曜午後に、月2ぐらいで読書会をする予定です。
16日は、菊池寛の戯曲「藤十郎の恋」、23日夏ゼミ最終日は、泉鏡花『春昼・続春昼』。
菊池寛「恩讐の彼方へ」 16日は、同じく菊池寛の「東京行進曲」をしたいが、青空文庫には入っていないし、手元の版だと200ページもあるので、青空文庫の「真珠夫人」にしましょう。
「権現の踊り子」 町田康『権現の踊り子』から。
「矢細君のストーン」 町田康『権現の踊り子』から。
町田康 『権現の踊り子』から「逆水戸」です。持ち越しです。
夏ゼミ課題募集中 8月5日 夏ゼミ第1回 魯迅「阿Q正伝」(青空文庫) 7月22日 三島由紀夫「山の魂」 7月15日 三島由紀夫「鍵のかかる部屋」 7月8日 三島由紀夫「江口初女覚書」 7月1日 吉田知子「そら」 6月24日 吉田知子「艮」 6月17日 今村夏子「あひる」
【はじめに】【死にたいと思うこと(近傍)】 【身体と言葉】 S 身体という入れ物には、いろいろなものが入ってきて何でも混ざり合ってしまうから、私たちは頭で覚えておいて、自分と他人をきちんと区別している。 ところがこの小説で使われている「合格した…
2016年6月3日の読書会テープです。 【はじめに】 S 安富歩は、井戸に落ちた子供を見れば、ハッとして瞬時に身体が動くのが惻隠の心であると述べている。孟子は、人間の身体において自発的に作動するこの惻隠の心に社会秩序の源泉を見た。それに対して、アダ…
【いくつか確認】【枠を飛び越える】【名もなき孤児たちの墓】【指輪】 【真弓の死体はどこにある】 S真弓はどこへ行ってしまったのだろう?この話のどこかで入れ替わっている。真弓が子供を産まなかったというのが確認できてしまうあたりがあやしい、そこで…
【いくつか確認】【枠を飛び越える】 【名もなき孤児たちの墓】 HN南海キャンディーズ(p.210)とかポパイとか、このへん実在する名が混じっている。 S微熱少女とか、 H事実っぽく、新聞記事っぽく書いてある。これも核心に近付いていく感じ。 S新聞記事は毎…
3月18日の読書会テープです。 【いくつか確認】 S冒頭で、「私」は暗い部屋の執筆机から日曜の午後の歩行者天国を見下ろしている。末尾で、「私」は真弓の部屋から日曜の歩行者天国を見ている。これ以外に歩行者天国が出てこないなら、これは枠。しかし、二…
【はじめに】【二次現実】【箱とスクリーン】【鐘を鳴らすこと】 【コンビニで働くこと】 Oコンビニで働いている人たちが監視されている、「すべてが箱庭の中に閉ざされて死んでいる時間」(p.54)。鐘を鳴らすのが意識が戻ってくるための作家のやり方だとす…
2月19日の読書会テープです。 【はじめに】 S作家は19世紀以来ずっと神の役割を引き受けてきた。しかし、太宰治も中原昌也も、そういう役割を自分は決して引き受けまいとする。そのために、書くなんて最低のことだと言い続けなければならない。一方で、バモ…
4月22日金曜は休みです。 次回5月6日金曜は、14時40分から、ベケット「鎮静剤」(『ベケット短編集』白水社)です。
【はじめに】 S「軽率」の豪華な菓子の箱が「恋愛の帝国」にも登場する。その菓子箱にはメモが入っている。手紙は封印された信頼のおけるメディアだが、菓子箱に入ったチラシ裏のメモは信頼性の低いメディア。ちょうど、化かすかもしれない狐のコートのよう…
【鳩と普通の鳥】 A鳩の視線を感じた途端に、鳩に意識が移る。そのあと近所の描写へ移ると、周囲が異様に静かになる。 S「真弓」が、「私」と真弓の入れ替わりの話だとすると、「鳩嫌い」は、典子と鳩が入れ替わる話? A「高級な布地」、これは人間の感覚で…
3月18日の読書会は、中原昌也の『軽率の曖昧な軽さ』から、「真弓 キミが見せてくれた夢」と「鳩嫌い」でした。試みに、「鳩嫌い」のテープを起こすことにしました。いくつか見出しをつけてあります。 【はじめに】 S「真弓」がこの短編集のすべてを引受けた…
3月18日金曜 春ゼミ最終回 中原昌也 『軽率の曖昧な軽さ』から、「真弓 キミが見せてくれた夢」「鳩嫌い」