清風読書会

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深沢七郎「無妙記」20191221読書会テープ

【はじめに】 「無妙記」は雑誌『文芸』に1969年11月号に発表され、1975年刊行の単行本『無妙記』に収録された。 全集第5巻に収録されている同時期の作品をいくつか見ていると、「白いボックスと青い箱」というごく短い作品が目に留まった。1977年の作品だが…

1月11日土曜スカイプ読書会の予定

1月11日 深沢七郎「妖木犬山椒」 全集5巻所収 中公文庫 1月26日 未定

夏の予定

8月17日14:30~ 南方マンダラ 河出文庫 の第1部仏教起源論p.145-176 スカイプ読書会 7月27日土曜15:00~ 今村夏子 むらさきのスカートの女 8月24日土曜15:00~ 向井豊昭 BARABARA

深沢七郎 「東北の神武たち」 1957年

結論だけメモ 父っあんと呼ばれる旦那衆(一軒を構え、長男相続)と、一生奴として働くズンムの2種類に、男は分かれる。女は、長男と結婚するか売りに出される。 父には長男を生んで反復・再生産の義務があり、ズンムには一回性の自由がある。1957年に出され…

予定 スカイプ読書会は第2,4土曜日

1月25日金曜 13:00から15:00 ヘリゲル『弓と禅』(角川ソフィア文庫) 1月26日土曜 太宰治 「新樹の言葉」「親友交歓」(『30代作家が選ぶ太宰治』講談社、青空文庫) 2月8日金曜 13:00から 千葉雅也 『動きすぎてはいけない』第1章と第2章 2月9日土曜 深沢…

三島由紀夫「切符」(1963年) 20190112読書会

【はじめに】 1,この作品は1963年8月の「中央公論」に発表された。冒頭に語られている1960年代の衰退しはじめた商店街のようすは、日本中の都市のあちこちで見られた光景である。 2,怪談の中核をなしている夏のお化け大会の描写は、八幡の藪知らずや鏡を…

三島由紀夫「雛の宿」その3

【金閣寺の構造】 H『金閣寺』では、お父さんから聞いていた金閣寺のあとに、現実の金閣寺を見て幻滅する。「雛の宿」では、一回目が最高の一夜、二回目で幻滅する、おなじ構造。 S 幻滅した後、現実の金閣を焼けば、あの幻想の金閣が手に入るという思考で…

三島由紀夫「雛の宿」その2

【桃源郷】S 一回目だけだったら、最高の一夜だったというのも壊れない。現実の自分の生活も壊れないし、妹との甘い思い出も守られる。そして、二回めは、現実の女に捨てられて、夢の女に走った。二回目はどうなったか? 迷子になったというのも重要だと思う…

三島由紀夫 「雛の宿」 1953年 「オール読物」掲載

【 はじめに 】 1、嘘つきのパラドックスが枠になっている。友人と僕の間で、大嘘つきの僕の話を信じるかどうか。末尾にも、君は信じるかと言って、読者に謎をかけている。中の話は、アスタリスクで二つに分かれていて、一回目と二回目の雛の宿行きがある。 …

来年の予定

スカイプ読書会 毎月第2,4土曜 15:00から17:00 1月12日土曜 三島由紀夫「切符」(文豪怪談傑作選三島由紀夫集 ちくま文庫) 1月26日土曜 太宰治 「新樹の言葉」「親友交歓」(『30代作家が選ぶ太宰治』講談社、青空文庫) 2月9日土曜 深沢七郎「東北の神武…

夏目漱石「一夜」(1905) 20181208読書会

【はじめに】 「一夜」は1905年9月の「中央公論」に発表、翌年刊行の『漾虚集』に収録されました。漾は漂うという意味で、水が漂うようにゆらゆら、ぼやぼやしている境界領域を描いた作品集という意味だと思われます。 『我が輩は猫である』には、「一夜」の…

スカイプ読書会の予定(12月変更あり)

スカイプ読書会(毎月第4土曜15:00~17:00) 12月8日土曜 臨時追加 漱石 「一夜」「趣味の遺伝」 12月22日土曜 三島由紀夫「雛の宿」と「花火」(文豪怪談傑作選三島由紀夫集 ちくま文庫 880円) 1月26日土曜 太宰治 「新樹の言葉」「親友交歓」『30代作家が…

深沢七郎「笛吹川」その2 20181124 15:00ー17:00

【生まれかわり】 S どうしてこれほど生まれかわりが多いのだろう? 日付が一致するとか白目を剥いたとか、ありとあらゆるこじつけによって、武士と農民、僧侶などの階層を一気に飛び越える。捨て子も飛び越えの手段になっている。 M タツは娘のノブに執着し…

深沢七郎「笛吹川」 20181124 15:00ー17:00 スカイプ読書会

【レジメ】 『笛吹川』(1958年、新潮社、書下ろし単行本) 1、登場人物 【石和村】 おじい──娘 ミツ──キヨ/定平(信玄と同年生)──惣蔵──久蔵/ヤヨイ |──────|平蔵16歳 メッキのおけい 安蔵/平吉 半平(婿) タケ黒駒へ ヒサ八代へ──虎吉(勝頼と同年…

三島由紀夫「復讐」(1954年) 20180928読書会

【子供がいない家】 この家には子供がいない。なぜ子供がいないのだろう? 老嬢(オールドミス)と表記される治子にはいわゆる「生産性」がもうすでにない。近藤虎雄・律子夫婦は30代で子供の可能性がないわけではないが夫には性的不能が暗示されているよう…

夏読書会(変更あり)

8月13日月曜13:00から15:00開催 漱石「思い出す事など」(新潮文庫または岩波文庫)26,27,28 8月20日は29から32(最終回)→ 変更 この日は休みます。 8月27日 29から32(最終回)

15日日曜へ延期

水害がひどいので開催を見合わせます。

7月8日日曜午後13:00より

読書会 深沢七郎「笛吹川」 7月8日日曜 13:00より スカイプは音声がよく途切れるので、ZOOMを使ってみたいです。40分ごとに開催時間を区切れば無料で使えます。 参加希望者は、コメント欄(クローズですのでアドレス確認後消去します)を使って連絡を下…

7月上旬にスカイプ読書会を計画中。 10月秋京都読書会を計画中。 課題図書、提案を募集中です。 深沢七郎 庶民列伝 笛吹川 草間彌生 心中櫻ヶ塚 太宰治 女の敵討 斜陽 山下澄人 ぎっちょん しんせかい 吉田知子 フランク・オコナー短編集

水曜14:40から読書会

2018年4月18日より読書会をいたします。 毎週水曜日 14:40から16:30 739研究室 テキスト 夏目漱石 「永日小品」 https://www.aozora.gr.jp/cards/000148/files/758_14936.html

太宰治 『斜陽』その2

【遺書を読み換える】 A 直治の遺書の中に、正直(7)という言葉が出てくる、スガちゃんの表情と目の正直は、母以外には、スガちゃん以外一人もいなかった。それから、「ひめごと」がある。「僕に、一つ、秘密があるんです。」(7)と姉に言い、結局その秘密…

太宰治 『斜陽』(読書会テープ 2017年12月28日)

【はじめに】 「斜陽」の冒頭はスウプと蛇の話。スウプを「いただく」のは誰か? スウプを「いただく」という敬語は誤用か? かず子は母になりたかった、かず子は母に重なろうとしてきた。「私は支那間の硝子戸越しに、朝の伊豆の海を眺め、いつまでもお母さ…

12月28日木曜 13:00から

年末恒例読書会 テキスト 太宰治 斜陽(青空文庫)

9月11日月曜 読書会

シリ・ハストヴェット 『目かくし』第2章 13:00から15:00

8月25日金曜13:00から15:00

三島由紀夫 「三熊野詣」 9月の予定 月曜へ変更 4日 三島由紀夫 「卒塔婆小町」 (『近代能楽集』) 11日 シリ 「目かくし」第2章 折口信夫 死者の書

夏ゼミ 8月4日金曜午後から

三島由紀夫 女方(花さかりの森・憂国 自薦短編集 新潮文庫) 以降の希望図書募集中 シリ・ハストヴェルト 目かくし 第一章 今村夏子 星の子

太宰治「女生徒」 20170610読書会テープ(未完)

S 「女生徒」は1939年発表、前年石川美和子と結婚し、安定した精神を得て書かれた女性一人称小説の一つ。女性読者の手記にもとづいているが、紛れもなく太宰治の小説になっている。それは、1947年の『斜陽』とともに、太田静子・治子母子の姿が重ねられてい…

深沢七郎『庶民列伝』その二「お燈明の姉妹」について 

2016年11月22日読書会の内容を、金岡昌子さんがまとめて書いてくれました。 「お燈明の姉妹」は深沢七郎による六編の短編からなる『庶民列伝』の中の第二編で1963年に発表された。内容(姉妹の年齢、戦争)から見て1880年頃から1950年代くらいまでの農村に生き…

3月10日金曜 13:00から

オースティン「高慢と偏見」

2月24日金曜13:00へ変更 読書会

ジンメル「取っ手」(ジンメルコレクション所収)