清風読書会

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2024-01-01から1年間の記事一覧

太宰治著「嘘」1946年 20230709読書会テープ

【はじめに】 S まず、登場人物を確認しておくと、名誉職の37歳の男性(語り手)、作家(聞き手)、名誉職の遠縁の青年圭吾、圭吾の妻、警察署長。それから盲目の圭吾の母親。 名誉職の男が語った話を聞いて、作家は、その圭吾の嫁はあなた(名誉職の男)に惚れて…

「ねじの回転」その3 ヘンリー・ジェイムズ(土屋 政雄 翻訳) 読書会テープ20230305

【反復・螺旋・巻き込み】 M 家庭教師がフローラを手に入れるか、マイルズを手に入れるかというときに、それぞれジェスル先生やクリントが現れている前で、それが問題になっているのが気になりました。 S この女教師はジェスル先生のしたことを反復している…

「ねじの回転」その2 ヘンリー・ジェイムズ(土屋 政雄 翻訳) 読書会テープ20230305

【文字と音】 S グロースさんが文字を読めないことが重要ではないか。文字を読めない音声だけで生きている人と、文字を操る人との対立ではないか。フローラとグロースさんは音声の世界に生きているが、マイルズは学習したい勉強したいという成長の路線に乗っ…

「ねじの回転」その1 ヘンリー・ジェイムズ(土屋 政雄 翻訳) 読書会テープ20230305

【はじめに】 S 最初に時間の枠を確認しておきます。 ダグラスが、筆者の「私」たちを前にして、おそろしい話を朗読して聞かせた時点。その時ダグラスは大体60歳から65歳位と見積もった。ダグラスは子供が二人登場する恐ろしい話を知っていると言い、その話…